■　山口県の名湯　「湯田温泉」
湯田温泉の歴史は古く、１２００年頃の古文書にその名が記されています。
お湯の温度は摂氏６５度、泉質はアルカリ性単純泉、適応症は神経痛・筋肉痛・関節痛。慢性消化器病・健康増進・痔疾・五十肩・冷え性・運動麻痺・ほか、とされています。
温泉街には３４軒の旅館などがあるほか、共同浴場二軒、足湯が六ヶ所あり、特に湯田温泉駅の足湯は、行き交う電車や蒸気機関車を見ながら足を温めることができます。

■　湯田温泉「飲泉のススメ」
湯田温泉は大内氏の館の西方向にあたり、風水でいう西(白虎)の気をもった場所です。風水では西は「白虎」により守られていますが、虎のいない日本では虎の代わりに白狐が神仏の使いとなり、読みも同じく「びゃっこ」として西の守りとなりました。
きつねは運気を招く存在で西の五行の「金」にあたり、白狐は財産を呼び込むと言われています。
自然の恵みである温泉は大地から絶えず気が湧き出し、エネルギーが溢れています。そのようなパワースポットである湯田温泉のお湯により運気・よみがえりの気がもたらされることでしょう。

■白狐の伝説
昔々、お寺の庭の松の下に小さな池があった。ある時、足を傷めた一匹の白狐が夜更けにやってきて、池の水に足を浸し、明け方近くの権現山へと帰っていく。不思議に思った和尚さんがその池に手を入れてみると水が温かだった。

白狐は七日七夜の入湯ですっかり良くなって山へ帰っていった。和尚さんが、近所の人たちとその池を掘ってみたところ熱い湯がたくさん出て、そこから黄金の薬師仏が現れた。その後、和尚さんが建てた薬師仏のためのお堂を拝んで湯浴びすれば難病も治る「白狐の湯」として有名になった。

■中原中也
わが国の文学史上大きな足跡を残した近代詩人中原中也は、明治４０年４月２９日、山口県湯田温泉に生まれた。中也は３０年の短い生涯を詩のことのみに奉げ、生前十分な評価を得ることのないまま、志半ばにして異郷の地で没した。
中原中也記念館は中原中也の生誕地に平成６年２月に開館した記念館です。中也の名声は死後いよいよ高まり、各社から出版された詩集や全集は数十冊に及んでいます。また、多数の詩選に収められ、海外にも紹介されています。