■四国霊場 第21番 札所 太龍寺 太龍寺は徳島県那賀郡那賀町の北東にそびえる海抜600m余りの太龍寺山の山頂近くに在り、古来より「西の高野」と呼ばれ四国八十八所中白眉の名刹です。太龍寺が日本の歴史に所見するのは空海二十四歳のときの処女作であります三教指帰の中に「阿国太龍の嶽にのぼりよじ 土州室戸の崎に勤念す 谷響を惜しまず明星来影す」とあり御修行の地名が明記されているのは太龍寺と室戸岬だけです。 太龍寺舎心嶽は793年、19歳の空海が百日間にわたり虚空蔵求聞持法 (こくうぞうぐもんじほう) という苦行を修され、空海という名の「空」を思いつかれた太龍寺においても神聖な霊域です。西の高野山として1200年もの間輝かしい法灯とともに霊場らしい雰囲気を維持さながら深く信仰されています。 「ありがたや 舎心ケ嶽の 岩山 大師は今に おわします」 弘法大師略年表 774年 讃岐国 (香川県・善通寺) に生まれる 793年 (19歳) 太龍嶽で「虚空蔵求聞持法」を修行 797年 (24歳) 「三教指帰」を著す 804年 (31歳) 唐 (現在の中国) に渡る 806年 (33歳) 帰国 818年 (45歳) 高野山を御開創 835年 (62歳) 高野山で御入定 1973年 1200年誕生会 1984年 1150年御遠忌 1992年 太龍嶽御修行1200年 (太龍寺ロープウェイ創業)
|