讃岐藩主 生駒高俊が別邸として築き 松平藩の時代になり初代藩主 松平頼重が本格的に造園に着手した 珠玉の大名庭園です

松山城 加藤嘉明が築いた四国最大の連立式天守城はこちらでご覧ください 
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2010' JAN 30 Message

栗林公園は香川県高松市にある国の特別名勝 江戸時代の讃岐藩主 生駒高俊が別邸として築いた大名庭園に始まり その後 松平藩の時代になり初代藩主 松平頼重が本格的に造園に着手し 歴代藩主が百年の歳月を費やしてつくりあげた珠玉の大名庭園です
栗林公園中心部にある南梅林 百花園跡 群鴨池の近くの北梅林 1月の下旬から園内は梅の甘い香りに包まれます * ♪


栗林公園 掬月亭のお抹茶 お茶碗は理平焼
栗林公園 掬月亭 白色の天上 南湖脇の外廊下

掬月亭のお抹茶 畳の大広間から栗林公園の松と池を眺めながらのお抹茶は爽やかな一服です
春は梅の香りと遊び 秋には紅葉のもみじと遊びながら そして最も風流なのは 雪降る風景でしょうか 凛とした風情のなか 開け放たれた窓をそよぐ風 公園の隣は街の喧騒なのに ここ掬月亭は 心をそっと優しくしてくれます

お抹茶をいただいたあとは 掬月亭の中を見学しませんか 季節の花が飾られた室内 明り取りの小窓 指物の欄間 室内を明るく見せるための南湖脇の外廊下 随所にこだわりのある建物です ゆっくりと 公園を堪能することができます

掬月亭は お抹茶のほか 季節によって 昼食 朝粥のメニューもあります パンフレットなどでご確認いただき 凛とした公園でのひととき 楽しまれてはいかがですか

写真は特別名勝栗林公園 掬月亭・日暮亭 の抹茶会席 その茶碗と菓子皿について パンフレットとともに接待をいただいた係の方から右のようなの説明をいただきました

理平焼(理兵衛焼)は 高松藩初代藩主松平寄重公が正保4年 (1647年) 京都の森島作兵衛重利という陶工を召し抱え 慶安2年 (1649年 ) に高松へ呼び寄せて 栗林公園北門付近に窯を築いて作らせたのが始まりとされています 姓を「紀太」 名を「理兵衛」と改めさせ 以後代々「理兵衛」を襲名し高松藩の御庭焼として御用焼物師を務めました 明治維新で名を「理平」と改めますが 窯創設以来 一度も廃窯することなく現在まで受け継がれています この茶碗は十三代理平の作です
■第13代紀太理平とは
12代理平福寿の長男として生まれ 高松工芸高等学校卒業後 京都工芸指導所に入所 この間 屋島焼久保祖舜の孫にあたる久保駿太郎や栗田焼窯元伊東陶山などに師事 栗林公園北門前の祖先ゆかりの地で作陶 昭和43年に十三代理平を襲名 十三代理平は夭折し 現在は奥様の洋子氏が十四代理平を襲名して 栗林公園北門前で作陶しています
■菓子皿 肥松 (こえまつ)
伝統工芸士 有岡良益 (ありおかりょうえき) の作 樹齢数百年の松材の油分を多く含んだ中心部を肥松といいます 脂をたっぷり含んだ肥松の木工品は 美しい木目と 使用し拭き込むごとに増す飴色の光沢が特徴です

栗林公園 掬月亭(きくげつてい) 井桁菱格子
五葉松と力強い石組みを見せる庭園

写真は掬月亭の初筵観の一間床の間の井桁菱格子です
パンフレットによると掬月亭には次のミステリーがあるといいます
■ 今から少なくとも約310年以上前に建築された数寄屋造りの建物で 設計者は不明
■三千家のひとつ武者小路千家(官休庵)発祥の地とも言われています
■空から見れば 北斗七星の形はなぜ 北斗館−掬月亭 北斗七星は権力を掴む道具の象徴
■数寄屋造建築の第一人者建築家故村野藤吾氏も絶賛したデザイン「井桁菱格子」と「和紙貼り天井」
■四季折々に恵まれて 自然に生かされている日本の文化 (真・行・草  の粋を集めた建物
■大名庭園は 道教(タオイズム)の神仙蓮莱思想の具現化 3島−蓮の池 (庭) など
掬月亭の初筵観の一間床の壁面は 黒漆塗り井桁菱格子に紋沙を貼って格子にし 空間の広がりをもたせています 背後の入側の明かり障子を開放すると五葉松と力強い石組みの庭園が見えます

沙の菱格子を透かして庭園を切りとることで書画に勝るとも 劣らぬもてなしの趣向となっています と記されています
昭和を代表する数寄屋造建築の第一人者 村野藤吾 帝国ホテル茶室 東光庵などの設計で知られています 掬月亭の説明板では なだ万山茶花荘にアレンジして取り入れた井桁菱格子の写真が置かれていました
栗林公園は紫雲山の借景に松と池が織り成す特別名勝の公園です 江戸寛永年間に築庭された高松藩下屋敷は いま特別名勝として皆様が訪れることをお待ちしています
高松市街地の中心部 JR栗林公園駅からは北口 高松琴平電鉄栗林駅からは東口が最寄です 一歩園内に入れば そこは回遊四季庭園 松と池を中心に四季の花と緑が織り成す完成された庭園美がひろがります
栗林公園は一歩一景 すべての景色がきっと心に残る思い出となることでしょう 素敵な時間 過ごせます

松は1400本 そのうち手入れ松は約1000本
栗林公園 池の水

掬月亭でいただいた「お庭のお宝ともいうべき特別名勝「栗林公園」情報発信キーワードには 栗林公園の松は1400本 そのうち手入れ松は約1000本と説明されています
手入れ松はその樹形を保つために手入れが行き届き端正な風情が際立っています 特に掬月亭北側の五葉松は徳川家から拝領した盆栽の五葉松を黒松に接木し巨木となった貴重な松と説明を受けました また 園内には 掬月亭南側の大正天皇お手植えの松を含め お手植えの松が7本ありましたが そのうちの1本である昭和天皇お手植えの松は 平成16年7月に落雷を受け 17年2月に枯死と診断され伐採されています (■大正天皇お手植えの松・説明板) (■大正天皇お手植えの松) (■掬月亭・五葉松遠景)
栗林公園は 1630年代に大名庭園として築城を開始 110年以上の歳月を要し 1745年に60景を命名して完成した壮大な庭園です 松は 四季折々の花々のように季節に応じた緑があります そして幹や枝の優雅な姿は熟練の庭師の神業です 掬月亭の座敷から見る松 それは 優美な姿です (■春・松の芽吹き)

栗林公園の池の水は吹上と呼ばれる南東の吹上亭の脇から流れ出ています 南湖 北湖を潤し 西湖 芙蓉沼 群鴨池へと流れています
香川県が平成21年3月に発行した栗林公園樹木等維持管理指針によると公園外周部に4基の井戸があり 吹上には公園南端の大型井戸 小型井戸の計2基の井戸から給水を行い 2つ水源から夏場は日量約2,000立方 冬場は約1,800立方の汲み上げを行なっていると記載されています (■水源の説明板) (■水源・冬)

吹上から流れ出る水が 栗林公園の池を潤します 写真は吹上の水源から流れでる初夏の風景 水路にはアヤメの花が咲いています
栗林公園の管理の指針は (■平成21年3月香川県栗林公園樹木等維持管理指針) に説明されています
池には大きな錦鯉がたくさん泳いでいます ゆっくりと そして優雅に 栗林公園の永遠の歴史のようです

栗林公園 紅葉 ライトアップ
栗林公園 紅葉 ライトアップ

平成23年の紅葉のライトアップの写真です 高松の同僚が撮影したものです
紅葉の時期は気候により毎年 時期が異なりますが 今年は遅いようです 南湖の楓岸(ふうがん)に香川県の紅葉前線を観察するカエデの標本木がありますが 近年では 紅葉 が最も早かったのは昭和32年と昭和57年の11月3日 最も遅かったのは、平成18年の12月7日です 平成23年は12月1日が紅葉日です

ライトアップは紅葉の時期に行なわれますが 平成23年は紅葉が遅かったことから 12月3日・4日に追加のライトアップが行なわれました
栗林公園は松が中心の庭園ですが 広葉樹も多く 赤や黄色に染まる風景は壮観です 四季折々の自然が楽しめる大名庭園 高松にお越しの際は ぜひ 訪ねてください ほっとする時間を過ごすことができます ■夜景1 ■夜景2 ■夜景3

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