■平成の名水百選 潮音洞 清流通り 潮音洞は、錦川支流渋川から用水を取り入れるかんがい用隧道であり、山口県指定文化財となっています。漢陽寺本堂裏の隧道から流れ出る水は、境内の日本庭園を形成する水流となったのち、清流どおり沿いに流れ、下流の農業用水、防火用水として用いられいます。 この水は、漢陽寺において、静的な日本庭園に動的な彩を与えるとともに、清流通り(延長545m)においては、水を利用した人の営みを伝える水車や、四季の移り変わりを感じられる。巨木群やしだれ桜が一体となった景観を形成しており、水を中心として自然・文化・そして住民の生活が一体となった散策スポットとなっています。と説明されています。 ■漢陽寺 地蔵遊化の庭 潮音洞は、いまから約220年前の承応3年(1654)岩崎想左衛門重友が、鹿野村一帯の繁栄のため、錦川上流の水を引き、漢陽寺の裏山にトンネルを掘って、その水を引いたものです。以来、潮音洞からの清らかな水が、干天の時も減水することなく、この地域全体を潤してきました。 この庭園は、地蔵菩薩が子供と遊戯する様を平安様式の石組によって表現したものといいます。 枯山水の様式を用いながら、動的な表現を狙いとした珍しい庭園です。 ■漢陽寺 曲水庭 曲水の様式は、平安時代から鎌倉時代にかけて流行した庭です。当時の貴族が詩歌を作り、曲水に盃をうかべて遊んだという、まことに優雅な庭であることが記録に残っているといいます。 これから様式を昭和に残すべく作られたのがこの庭園です。曲水を中心に、枯滝、築山などの構成を取り入れて禅庭とした曲水庭といえるといいます。
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