■ 徳島県指定天然記念物 太刀野の中央構造線 写真の表示板は 徳島県三野町の吉野川左岸の道路橋の下の河川敷にあります 訪れた年末の日は JR坪尻駅から池田ダムを見学し 徳島駅に向かう際に たまたま立ち寄った道の駅に隣接する 貴重な中央構造線の露頭部です 道の駅の駐車場等の説明板には 中央構造線 を次のように説明しています 徳島県指定天然記念物 (地質鉱物) 太刀野の中央構造線 昭和35年4月5日指定 中央構造線は 西南日本の地質を内帯(大陸側)と外帯(大洋側)に分ける大断層で その間 中部地方で糸魚川−静岡構造線によれ切断されますが 総延長は1,000Kmを越えます E.Naumannにより1885(明治18年)に命名されました 「太刀野の中央構造線」は 内帯の上部白亜系和泉層軍と外帯の三波川結晶片岩との境界断層として見られ 吉野川北岸の河床には 東西方向に延長する断層破砕帯が露出しています 破砕帯は 結晶片岩起源の粘土質(灰緑色)と和泉層群泥岩起源の粘土(黒色)が墨流し状に混在し 緑色片岩や結晶片岩中の石英脈ならびに和泉層群の砂岩に由来する断層角礫が含まれています この付近(三好町昼間)の断層粘土の放射年代(K−Ar)測定によれば 破砕帯の形成に伴う断層運動が 約6,000万年前(新生代初め)には すでに始まっていたと推定されます この露頭の存在は 断層の位置を示すだけではなく 断層運動の様子や歴史を解明する上で 重要な指標となっています
平成14年8月 作成 徳島県教育委員会・三野町教育委員会
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