大神神社 栃木市惣社町 |
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室の八嶋 (むろのやしま) |
栃木県栃木市惣社町にある神社です 大神神社は 日本最古の神社である奈良県の大三輪神社の分霊を祭るため 建立されたと伝えられています 境内には 下野(しもつけ)の名勝地 「室の八嶋」(むろのやしま)があり 元禄2年(1689年)松尾芭蕉はこの地を訪れ 「糸遊に結びつきたるけぶりかな」の句を残しています 毎年11月25日の夜には 安産を祈願する「御鉾祭り」が行なわれます」 と説明されています ■案内板
最寄り駅は 東武鉄道宇都宮線 野州大塚駅です 自動車のときは 東北自動車道栃木ICまたは北関東自動車道都賀ICが便利です |
栃木市指定文化財(指定第38号)下野総社(しもつけそうじゃ)室の八嶋(むろのやしま)昭和43年2月16日指定 大神(おおみわ)神社は 今から千八百年前 大和の大三輪(おおみわ)神社の分霊(ぶんれい)を奉祀(ほうし)し創立したと伝えられ 祭神は大物主命(おおものぬしのみこと)です 総社は 平安時代 国府の長官が下野国中の神々にお参りするために大神神社の地に神々を勧請(かんじょう)し祀ったものです また この地は けぶりたつ「室の八嶋」と呼ばれ 平安時代以来戸東国り歌枕として都まで聞こえた名所でした 幾多の歌人によって多くの歌が 残されています と書かれています |
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延喜式内下野国一の宮 総社・室八嶋鎮座 参道 |
室の八嶋 八神 松尾芭蕉 |
境内で販売されている 大神神社概要 (延喜式内下野国一の宮 総社・室八嶋鎮座) では
御祭神は 「大国主神」 由諸は 第十代崇神天皇の長子豊城入彦命 (とよきいりひこのみこと) が勅命をうけて東国冶定の時 天皇の崇拝厚い大和三輪山の大三輪大神(奈良県桜井大神神社)を当地室八嶋の琵琶池に奉斎した 景行天皇は42年国々の府中に六所明神を祀り総社六所明神と称した これが室八嶋明神となった」 と書かれています |
室の八嶋を参詣した松雄芭蕉は 下の写真の説明板によると 奥の細道(松尾芭蕉 元禄15年刊)本文において 「室の八嶋」 の条 本文 室(むろ)の八嶋(やしま)に詣(けい)す 同行(どうぎょう)曾良(そら)が曰(いわく)「此(この)神は木(こ)の花さくや姫の神と申(まうし)て 富士 一躰也(いったいなり) 無戸室(うつむろ)に入(いり)て焼給(やけたま)ふちかひのみ中に 火々出見(ほほでみ)のみこと生ま給ひしより 室の八嶋と申(まうす) 又煙を読習(よみならは)し侍(はべる)るものこの謂也 将(はた) このしという魚を禁ず 縁起(えんぎ)の旨(むね) 世に伝う事(こと)も侍(はべり)し と綴っていると説明されています ■室の八嶋の説明板 |
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大神神社 鳥居 紅葉のいちょう |
奥の細道 (松尾芭蕉 元禄15年刊) 説明板 |
配神は 大山祇神(国土・山岳等の主宰神 咲耶姫の父) 木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと・子育・安産・婦人の守護神 瓊々杵尊の妻 富士山浅間神社の御祭神) 瓊々杵命(ににぎのみこと・皇孫 咲耶姫の夫 天照皇大神の皇太孫) 彦火々出見命(ひこほほでみのみこと・お二人長男 神武天皇の御祖父)
御神徳は 大物主の神は(万能の神 福神 婚姻 子育て 医薬 醸造の神) 木花咲耶姫命は(安産 子育て 婦女子の守護) 方除・厄除(三和の神主の下駄の歯の砂には全神様も逃げるといわれている) 旅行安全 交通安全 合格祈願 です 秋に訪れたときは 鳥居の大銀杏がみごとに紅葉していました ■鳥居 ■社殿前のいちょう |
現代訳文も書かれており
室の八嶋に参詣した 旅の共にした曾良が次ぎのように話してくれた 「この神社の神は木の花さくや姫といって 富士山と同体です 瓊々杵尊(ににぎのみこと)の妻となった木の花さくや姫が一夜の契りで懐妊したのを疑われたので 四面を土でふさぎ 出入り口のない部屋に入り 若し他神の子ならば焼け死んでしまうでしょう といって火をつけました 火の中に彦火火出見尊を生みました この子が八嶋の神となりました(日本書紀・巻第二)このことから室の八嶋というようになりました 室の八嶋は 古くから 「煙り立つ歌枕」 として聞こえたところだが そもそもの原因は木の花さくや姫の故事にありました」 また このしろ(中型のものはコハダ)という魚を食べることを禁じられている と書かれています |
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大神神社 日本最大の広葉杉 |
秋季例大祭 鉾祭 おほこさま くるめさま |
日本最大の広葉杉 左の写真の説明文によるとコウヨウザン(広葉杉)は 中国南部原産のスギ科コウヨウザン属の常緑針葉樹である 日本には 江戸時代後期に渡来した 本来 漢字の「杉」は広葉杉のことを指したといわれる 現在でも 中国においては 日本の杉を 「柳杉」 と呼び 広葉杉と分けて呼んでいる 大神神社境内にある広葉杉は 現在(2010年)大きさは 幹周りは約6.5m 根周り約5.6mである 樹齢は数百年である 特に 幹回りは 日本最大の広葉杉である 延喜式内社 下野一之宮 大神神社 と書かれています なお 大神神社の御神木の杉は この参道をはさんで反対側に植えられている杉です ■御神木説明板 |
秋季例大祭 鉾祭 おほこさま くるめさま
大神神社はいまから約1800年前 大和の大三輪神社の分霊を奉祀し創立したと伝えられますが 鉾祭はそのときから始まったと伝えられ 大規模な神事は現在も当時のままの型を残しています 毎年11月23日(勤労感謝の日)を軸に3日間(戦前は1か月 戦中は10日 戦後は3日)となったといいます
境内にお仮屋(お旅所)を作り 御神体をお鉾を出御し 中の日におひもとき 環御祭 最終日に翌日祭が行なわれます ■くるめさま 秋季例大祭は 翌日祭終了後 年番の受け渡しの行事があり ドブロクを9合入りの大盃(木盃)で78枚の呑み分けができるまで続けます(昔は関東三奇祭のひとつと言われました)
この祭の主役は 「くるめさま」という少女で 神に仕える大切な役をします |
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御神木ではない 日本最大の広葉杉 |
秋季例大祭 鉾祭 おほこさま くるめさま |
左の写真は大神神社の日本最大の広葉杉を見上げたものです 参考まで杉の大杉として特別天然物に指定されている 高知県大豊町の 「高知県大豊町の杉の大杉」 があります この杉の杉の大杉は ■杉の大杉 でご覧ください
高知県大豊町の杉の大杉は 昭和27年に国の特別天然記念物されており 樹齢3000年以上 2株が根元で合着した南の杉は根まわり20メートル 根と幹の境界部17メートル 樹高60メートル 北の杉は根まあり16.5メートル 根と幹の境界部13.5メートル 樹高56メートルの巨木な杉です |
秋季例大祭は 翌日祭終了後 年番の受け渡しの行事があり ドブロクを9合入りの大盃(木盃)で78枚の呑み分けができるまで続けます(昔は関東三奇祭のひとつと言われました)
この祭の主役は 「くるめさま」という少女で 神に仕える大切な役をします 春季例大祭には 流鏑馬が催行されるほか祭事が時季ごとに執り行われます 室の八嶋には 筑波 天満 鹿嶋 雷電 浅間 熊野 二荒山 香取の8名神が祀られています また 大神神社の南方約2.8Kmには 下野国庁跡が発掘されています |