■四国霊場 第80番札所 国分寺 本堂 本堂は往古の講堂にして、鎌倉中期の建造物で実測九間四面 (廻縁を入れれば11間4面ある。建築上は5間5面と称す。) の規模を有し、本瓦茅葺層屋根入母屋造りで廻縁を有し、柱は円柱、組物は和様出組、軒は二重繁垂木 (本垂木) で、内部は内・外陣に分かれ、内陣天井は鏡天井、外陣は格天井となっている。 明治37年国宝となり、現在は重要文化財の指定を受けている。なお、当本堂は昭和になって約三カ年を費やし、解体修理が行われた。後世の部分修理の際、一部、室町および江戸時代等の様式が取り入れられていたが、現在はすべて鎌倉期の様式に復元された。 本尊 本堂内陣の須弥檀上に寛永年間初代高松藩主松平頼重公の寄進になる大厨子内に当本尊十一面千手観世音菩薩が安置されているこの仏像は欅 (けやき) の一木造りの立像にして、御大丈丈六と称するが、その実測一丈七尺三寸 (約5.7メートル) の巨像である。四十手を備え、第一手合掌、第二手宝鉢を執り、以下錫杖を右手にはほこを左手に執り、左右に脇手を配列し、各手に持物をとり左肩より斜に袈裟をかけ腰部に裳裾をまとい、両臀よりまといを垂下し、すこぶる温顔優美である。寺伝に行基菩薩の作、弘法大師の修復と称されている。 願いにより衆生を済度される、霊験あらたかな、大慈大悲の観世音菩薩である。 即ち、願いを叶えてくれる観音様であります。 明治34年3月、国宝に指定され、現在は重要文化財となっている。 当山、と書かれた説明板があります。 |