嘉村磯多の作品にも祀られる神社が綴られています。


上ケ山の村社 社伝


■ 上ケ山の村社 社伝
ここ上ケ山の里には昔から上ケ里、葛坂の二つの集落がありそれぞれに新佛を祀った社や祠が数カ所に点在鎮座し集落の守りとして古来よの人々に篤く崇敬されて来ましたが、近年それ等の建物も老朽化してその維持管理も次第に困難になって来ておりましたところ、平成8年に県道大内柚木線拡幅工事の為、客神社、厳島神社、六地蔵尊が移転することになり地区民一同協議の結果、この地に社殿を新築し併せて他の神社もここに集めて上ケ山の村社と名付けてお祀りすることとし平成9年3月吉日上棟したものです。
この社には次の八神社、三菩薩がお祀りしてあります。
人丸神社、客神社、河内神社、足王神社、霊神社、厳島神社、木崎神社、金毘羅神社、観世音菩薩、地蔵菩薩、弘法大師、この中にいくつかの神社は、この上ケ山が生んだ私小説の極北と言はれ、日本近代文学史に確かなる地位を築いた作家嘉村磯多の作品の中に出ております。
昔から大師様や地蔵様のお祭りにはお菓子やお焼きのお接待をし、客神社や人丸神社のお祭りにはこの地に出来た五穀や野菜等を持ち寄って簡素な料理ではあったけれども村人は皆んなで集まって祭りの宴を催した。
こうした暖かい人々の心と情があって上ケ山の里は守られて来ました。これから先もこの雪深い山里をいつまでもお守り下さる事を願い三月の良き日にこの地に御神体を遷しました。と説明書きに書かれています。



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