菱形の池は、西南の役の舞台となった田原坂の近くにある円台寺地区にある湧水です。
神功皇后が応神天皇を出産された際、産湯に使われたと記録されています。
■菱形の池(ひしがたのいけ)
菱形の池は、西南の役の舞台となった田原坂の近くにある円台寺地区にある湧水です。池の周りが石(石柱)で菱形に縁取られていることから「菱形の池」と呼ばれ、縁石一辺の長さは2.5〜2.7mです。以前は飲用水としても利用されていたといいます。
菱形の池の歴史は古く、肥後国誌によれば5世紀ごろ遠征中の神功皇后(じんぐうこうごう)が応神天皇(おうじんてんのう)を出産された際、産湯に使われたと記録されています。また、欽明天皇(きんめいてんのう)の時代(6世紀)、八幡神(やはたのかみ)が菱形の池に現れ、自らが応神天皇の生まれ変わりであることを告げたという「八幡神出現の舞台」となり、江戸時代、この八幡神出現の伝説にちなんで造られたのが、現在の池であるそうだ。一方、夏の盛り、農民が牛馬を池に入れて水浴させたりするため、神聖な場所を汚されることを恐れ、石(石柱)で周りを囲んだことから菱形になったとも言われています。
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