小説 「二百十日」 文学碑 阿蘇高原 善五郎谷(遭難) 夏目漱石


阿蘇中岳 東登山 道中腹 文学碑


■小説 「二百十日」 文学碑
薄の高さは腰を没する程に延びて左右から幅尺足らずの路を蔽うている身を横にしても草に触れずに進む訳には行かぬ。触れれば雨に濡れた灰がつく。圭さんも碌さんも白地の浴衣に白の股引と脚絆だを紺にして濡れた薄をかさつかせて行く。
只さえ、うねりくねっている路だから草がなくても何所へどう続いているのか見極めのつくものではない。草をかぶれば猶更てある。地に残る馬の足跡さえ、漸く見つけたくらいだから、あとの始末は無論天に任せてあるいていると云わねばならぬ。と刻まれています。


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