東に大阿蘇・西に雲仙・南に秀峰金峰の山波静かなる有明の海に浮かぶ絵の如き


草枕の峠の茶屋


■草枕の峠の茶屋
東に大阿蘇・西に雲仙・南に秀峰金峰の山波静かなる有明の海に浮かぶ絵の如き宇土半島遠く天草の島々も見ゆ展望遥かなり野出越。
古くから景勝の地として知られ、野出百軒の呼名で通った集落の西の端に茶屋在りて旅人が一服した憩いの場にて四方の景色で疲れを癒し渋茶で喉をうるおし駄菓子で空腹を満し元気を回復して目的地に急いだものでした。明治30年の文豪、夏目漱石先生は僚友の山川信次郎氏と共に小天温泉に行かれた折に野出の茶屋に立ち寄りし思い出を後年、不朽の名作「草枕」の素材とされた(「オイ」と声を掛けたが返事はない)で始まる名文句は風光明媚な茶屋跡の展望と共に今もなお脈々として生き続けて居る。


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