■ 白狐の伝説昔々、お寺の庭の松の下に小さな池があった。ある時、足を傷めた一匹の白狐が夜更けにやってきて、池の水に足を浸し、明け方近くの権現山へと帰っていく。不思議に思った和尚さんがその池に手を入れてみると水が温かだった。白狐は七日七夜の入湯ですっかり良くなって山へ帰っていった。和尚さんが、近所の人たちとその池を掘ってみたところ熱い湯がたくさん出て、そこから黄金の薬師仏が現れた。その後、和尚さんが建てた薬師仏のためのお堂を拝んで湯浴びすれば難病も治る「白狐の湯」として有名になった。