詩の題に「木留塞上」と、木留の政府軍陣営での作であろうと思われます。


乃木大将詩碑 熊本市 辺田野 熊野座神社


■ 乃木大将詩碑 熊本市 辺田野 熊野座神社
詩碑は昭和17年 (1942年) 西南戦跡顕彰会によって建立されたとのことです。
作詩者は乃木少佐、後の乃木大将で、当時は小倉第十四連隊隊長心得として西南戦争に従軍されていました。
明治十年 (1877年) 三月二十日田原坂、四月一日には半高山、吉次峠を手中に収めた政府軍は、薩軍本営のあった木留を攻撃、そのために薩軍本営は万楽寺、東門寺に移ります。
乃木少佐は、四月六日辺田野攻撃に参加された際に負傷されるのですが、この詩には題に「木留塞上」とありますので、この頃、木留の政府軍陣営での作であろうと思われます。
なお、碑には「對敵 (対敵) 」とありますが、研究者によっては「耐敵」と記述するものもあるようです。どちらがふさわしいか、考えてみるのも一興です。
對敵三句戦百回 (たいてきさんじゅんいくさひゃっかい)
肝胆甑大生毛来 (たんたんはぞうだいしてけをしょうじたる)
弾丸雨注菜花畝 (だんがんあめとそそぐなのはなのうね)
醉臥枕刀鼾似雷 (すいがとうをくまらにすればいびきいかずちににたり)
意訳
敵と対峙し随分長くなる。この間何度戦闘があったことか。だんだんと戦場にも慣れ。肝玉もすわって大胆になってきた。
弾丸は菜の花畑に雨あられと飛んでくる。
しかし、酒を飲み刀を枕にすれば、飛んでくる弾丸も気にならず、のような大きないびきをたてて寝てしまう。
平成22年3月19日 植木町教育委員会 と書かれた説明板があります。



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