■サビエル記念公園
フランシスコ・サビエル(１５０６−１５５２)は天文１８年(１５４９)に、キリスト教を布教するため鹿児島に上陸、天文１９年(１５５０)１１月、京都へ布教に行く途中山口に立ち寄り、京都へ向かったが、戦乱で乱れていたため、天文２０年(１５５１)４月、政情の安定した山口に再び訪れ、大内義隆に布教の許しを願いでました。義隆は許可を与え、サビエルの住居に廃寺であった大道寺を与えました。ここを宿泊所として、サビエルは毎日街に出て布教に当ったといわれています。
明治２２年(１８８９)フランス人アマトリウス・ピリヨン神父は、山口におけるサビエルの遺跡、特に大道寺跡つにいて探求し、現在の公園の地をその跡と考え、有志の協力で土地を買い求めました。現在の山口市湯田温泉の生まれ、文学史上大きな足跡を残した近代詩人中原中也の祖父で、医師中原政熊もその一人でした。
そして大正１５年(１９２６)１０月１６日、高さ１０メートルにも及ぶ花崗岩にサビエルの肖像をはめ込んだサビエル記念塔が建立されました。
しかし、この碑のサビエル肖像の銅板は、第二次世界大戦中に供出されました。現在の肖像は、昭和２４年(１９４９)サビエル来山４００年記念祭を期し、サビエル遺跡顕彰委員会により委嘱された彫刻家河内賢祐氏により作成れたものです。
大内義長の裁許状
天文２０年(１５５１)９月サビエルは弟子トルレスらに後事を託し九州へ去りました。その後陶氏の乱が起こり大内義隆は討死しました。陶晴賢が大内義鎮の弟をむかえ大内義長と名のらせて大内家を継がせました。
この碑は、大内義長がトルレスに寺院建立の許可を与えた書状を銅板にしてつくられたものです。
説明板に書かれています。