現存する鉱山鉄道の車輪としては、大変貴重なもの


鉱山鉄道 (ガソリンカー) 栃木県佐野市葛生


■鉱山鉄道 (ガソリンカー) 栃木県佐野市葛生
葛生地区の鉱山鉄道は、豊富な石灰石を搬出した昭和の最盛期には、仙波方面・合沢方面・大叶方面や山菅方面など葛生各地に軌道網が張り巡らされていた。
中でも昭和13年 (1938年) から走り出した築地地域のセメント工場から、合沢唐津鉱山までの3.3キロの区間は、ガソリンカーの愛称で親しまれた機関車が単路線を頻繁にピストン輸送する鉱山のまち特有の風景があった。
昭和37年(1962) に導入された、日立製作所製の10トンディーゼル機関車は3トン積み鉱車22両を牽引し、途中2箇所の交換所が設けられるほど頻繁に行き交い、朝7時から夜7時までの12時間で50往復あまり往来した。やがて、活気あふれる鉱山鉄道の輸送も限界となり、昭和55年 (1980年) 12月30日のお別れ運転を最後に廃止となり、鉱都葛生の象徴的な風景が失われた。その軌道敷地跡地には、新しい輸送システムのカプセルライナー運搬施設が埋設された。
ここに展示してある機関車は、昭和37年 (1962年) から導入された日立製作所製の10トンディーゼル13号機と鉱石を運ぶ3トン積み鉱車、それに軌道工夫を臨時に乗せた人車である。
現存する鉱山鉄道の車輪としては、大変貴重なものである。
と書かれた説明板があります。



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