志河川ダムの完成に伴い廃止された仮排水トンネル跡地をコウモリの生息しやすい環境になるよう整備されています。


志河川ダムにおけるコウモリ類の保全対策


■志河川ダムふれあい広場にあるコウモリ類の保全対策の説明板の説明文の転載
1 コウモリ類の保全の経緯
コウモリ類は、鳥のように空を飛べる唯一の哺乳類で、日本には30種類以上の仲間が生息しています。このうち、四国にいるものは、すべて夜行性で、おもに昆虫類を餌とする小型コウモリの仲間です。この仲間は、超音波を出しながら闇夜をすばやく飛びまわり、一晩に体重の半分もの昆虫を食べてしまう大食漢です。蛾などの害虫もたくさん食べてくれるので、農業や林業にとっても大切な益獣といえます。しかし、コウモリ類の中には、森林や洞窟などの生息場所は減少によって絶滅が心配されているものもいます。
道前道後平野水利事業 志河川ダム建設工事では、周辺に生息するコウモリ類に配慮するため、2006年7月から9月にかけて詳しい生息調査をしました。その結果、県内では1969年以来37年ぶりに確認となるヒナコウモリをはじめ、合計5種類のコウモリが確認されました。
この結果を踏まえ、志河川ダム建設工事では、専門家のアドバイスをいただきながら、ダム完成後に廃止される仮排水トンネル跡地を、コウモリ類の生息場として有効利用することにしました。
2 コウモリ類の保全対策の内容
仮排水トンネル跡地には、コウモリ類が生息しやすい環境になるよう、坑口部にコウモリ類と人間の生息場所を区分するゲートの設置や、坑口の照度を抑制するためのツル性植物による庇の設置、トンネル内にコウモリ類の止まり場となるビットの設置を行っています。



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